日本人とアーユルヴェーダ

Ayurveda
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利休百首から

2022.09.27
その道に入らんと思う心こそ

その道に入らんと思ふ心こそ 我身ながらの師匠なりけれ(利休百首の冒頭の歌)

何事も、その道に入ろうと決心すれば、自ら学んでゆくもの。初心の志こそ、自身の立派な師匠となるという意味の千利休の教え。

スクールの卒業式で、私が卒業生へ送る歌です。「これからは先生たちはそばにはいないけど、アーユルヴェーダを学びたいと思って入学した時の思いを常に思い出してね」というお話をしてきました。

コロナ禍で筆をおいて、再開をどうしようか迷っていた矢先、先生から秋の書展にむけた作品の構想案(普通は自分で考えるもの)が送られてきました。本の執筆も重なり、今年も断念かなと思っていましたが、あの手紙で何とか時間を作ろうと決意しました。作品着手が数日前になってしまいましたが、草案の写真を送るとすぐに助言を返信くださいました。まだまだ時間をかけたいけれど、オーケーをいただいたのでこれで行きます。くじけそうな思いをなんとかひっぱってくださる先生に感謝しかありません。

何にても置き付けかへる手離れは恋しき人にわかるると知れ(利休百首の9番目の歌)

お茶の道具を置いて、手を離すときは恋しい人と離れるがごとく、別れを惜しむがごとく、道具から手を離しなさいという意味の千利休の教え。

コロナ禍で筆を持っていなかったので、自分の雅号、泉聲をかくのもおぼつかない。先生の恩に報いるためにも頑張るしかない。