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ライフワークとライスワークの違い
皆さんは、自分が得意なこと、好きなことを仕事にされているでしょうか。ライスワーク（ricework）ということばがありますが、ライス（rice）＝お米、つまり食べるためにお金を稼ぐ仕事のことです。多くの人はこのライスワークのために、毎日がんばって仕事をし続けているのが現状だと思います。
一方で、金銭や名声などの見返りではなく、自分の好きなことを、自分の能力を使って、楽しみながら、人や社会のためになるテーマをもってそれを一生かけてきわめる仕事のことをライフワークといいます。ライフワークはいきがいが優先されます。ライスワークがライフワークと一致する方々もいます。これは最高な幸せな人たちです。
私は日頃から健康と幸福は一体だと思っています。健康は幸福の土台であり、幸福であることが健康であることにつながります。健康で幸せな人生を送る方法の一つは、ライフワークをもつことなのです。
なぜライフワークが健康や幸福につながるか
では、ライフワークがどうして健康や幸福につながるのかを解説していきます。
１．体には心地よい負荷が必要
仕事ですから、それを達成するためには、体も頭をフル回転で使います。それが心地よい負荷となって、体をよい状態にします。特に、脳の健康を維持するのに必要なことです。例えば、40代は、能力が充実し、仕事で力が発揮できる頃ですが、脳の衰えが始まる時期でもあります。一生かけてきわめるという強いモチベーションが脳の刺激にもなり、認知症の予防にもなります。
２．自分を表現する楽しさ
人は人との係わりや分かち合いにおいて、自分が自分を表現できると楽しさや充実感がわいて、豊かな気持ちで過ごすことができます。
３．ドーパミンが楽しさや感動をもたらす
少し科学的な説明になりますが、私たちは自分にとって意味があり、何らかの行動を引き起こし、それを習慣化していく時、脳ではドーパミンという物質が分泌されています。このドーパミンが、楽しさや感動という感情を作りだしているのです。新しい物事や新しい出会いにおいて、自ら意図し、行動し続けることがこのドーパミンを活発に働かせて、幸せな毎日を作っていきます。ライフワークによって、生きる意欲を作るこのドーパミンというホルモンが生涯を通じて、楽しさや感動をもたらします。
ライフワークとは何か
ライフワークとは何かを改めてご説明します。
１．仕事とは自分を表現すること
仕事とは自分を表現することです。信念や価値観、知識、スキル、人脈などを含めた能力です。それらを全て有機的につなげて、自分らしさを表現することになります。自分らしさを表現して、人と分かちあい、人の成長や幸福、感動に役立つ係わりをもつことによって、自分も幸福感を共有することができます。この循環が情熱の源泉にもなります。
２．ライフワークは生きがい
ライフワークは生きがいともいえるでしょう。生きがいは、英語ではreason to live と言い、「生きる意味」と訳されます。「これをするために生まれてきた」という意味です。生きがいのある毎日は、いきいきとして体も心も健康です。
３．趣味との違いは
趣味は、仕事ではなく、個人での楽しみになります。仲間と一緒に楽しむことで、それが生きがいになる場合もあります。趣味の成果によって、人に影響を与えるというよりも、あくまでの個人の楽しみや充実感につながります。また、どのようなものを楽しいと感じるかは、その人自身の感覚や好みの傾向も意味します。
人生100年時代ともいわれています。新型コロナウイルスの影響によって、社会が大きく変わろうとしています。改めて、皆さんのライフワークを考えてみる良い機会だと思います。長く会社に勤めてきた方も、子育てがひと段落した主婦の方もぜひライフワークを見つけてください。