アーユルヴェーダでは体質をとても重要視しています。自分の体質を知ると、健康、仕事、人間関係がスムーズになります。私たちの体や心を動かしている生命エネルギーのバランスから体質がわかります。
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人はそれぞれ異なる体質をもって生まれてきます
「痩せの大食い」とか「水だけで太るの」とか、私たちは似たような食生活をしているのに、太りやすい人もいれば、逆にいくら食べても太れない人がいます。それは、人はそれぞれ異なる体質をもって生まれてくるからです。
体質を知ると予測ができる
アーユルヴェーダは、体質をとても重要視しています。自分の体質を知ることによって、体や気分の変化を予測することもできるし、体質に合わせたケアができるからです。現代のテイラーメイド医学を大昔から実践していたといえます。
私たちを動かす生命エネルギー
それでは、体質を決めるのはいったい何であるとアーユルヴェーダでは言っているのでしょうか。
アーユルヴェーダでは、体を単なる物質とはとらえていません。脈拍や呼吸、体温など、体や心の状態の変化に、目には見えない生命エネルギーが働いていると考えています。エネルギーというと少しわかりにくいかもしれませんが、私たちの体の様々な働きをひきおこしているので、皆さんはすぐ、自分がもっているのがわかるでしょう。
その生命エネルギーのことを「ドーシャ」といい、3種類あります。
ヴァータ(風)のエネルギー
風はサンスクリット語で「ヴァータ」といいます。風とは空気が動いている状態です。止まったら風とは言いません。同じように、体の中にはたくさんのものが動いています。食物が口から入って消化管を動く、心臓が動くことによって、血液が全身をめぐっています。脳からの情報は神経によって、全身にいきわたります。機嫌がよくなったり、悪くなったり、気分も動いています。これらの働きに作用しているのが「ヴァータ」です。日本語では「運動エネルギー」といいます。
ピッタ(火)のエネルギー
火はサンスクリット語で「ピッタ」といいます。紙は火で燃えると灰になってしまうように、物質は火によって変化します。それと同じように、私たちの体の中では、さまざまな物質変換が起こっています。食物が消化酵素の働きで分解されます。分解されて吸収された栄養素は細胞に取り込まれて、エネルギーや新しい血液、皮膚、骨などの組織に変換されます。これらの代謝、変換の働きに作用しているのが「ピッタ」です。日本語では「消化・代謝エネルギー」といいます。
カパ(水)のエネルギー
水は、サンスクリット語で「カパ」といいます。水は分子がきれいに結合して配列しています。それと同じように私たちの体も無数の細胞が結合して、体を形成しています。これらの結合、形成の働きが、「カパ」です。「結合エネルギー」といいます。
皆さんは、目に見える体があり、その中を血液や酸素が循環しています。そして、全身のいたるところで、物質の代謝が行われています。つまり、私たちは、このヴァータ、ピッタ、カパのエネルギーをもっていて、この3つの生命エネルギーが連携して、私たちの生命を支えているのです。
自分の体質を知ると、健康、仕事、人間関係に役立ちます
私たちは必ずこの3つのエネルギーをもっていますが、人それぞれバランスが異なります。それが体質となって現れます。この体質は、健康、仕事、人間関係、私たちのさまざま場面によって、特徴として現れます。ですから、ご自身の体質を知ることで、色々なことが予想できるのです。
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この3つのエネルギー、体質のことを理解すると、みなさんの毎日でたくさんの気づきがあると思いますので、ぜひじっくり理解してみてください。