人をやる気にさせる叱り方・褒め方 ~ヒント#5

2022.07.07

親、上司、指導者として「誰かをより良い方向へ導く」時に、子供、部下、生徒に対しての「叱り方・褒め方」について、悩んだことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。NLPでは、どのように叱るか、褒めるかでやる気や成果に大きな差が出ると考えられています。今回はやる気にさせる叱り方・褒め方についてご紹介します。

やる気にさせる叱り方

行動のみを叱る

叱る時に一番気をつけたいことは「行動のみを叱る」ということです。ついつい「あなたは何でいつもそうなの?」「あなたはなんでできないの?」と叱ってしまうことがありますが、この叱り方だと「よくない行動=あなた」となっているため、叱られた相手は自分の存在や信念が否定されたと感じ、より良くするどころか、深く傷つけてしまうことになります。

叱る時に効果的な声かけ

行動のみを叱るときは「何がよくなかったのか?」「どうすればよかったのか?」と声かけをします。そのように声かけされると、相手は自分の在り方や信念、価値観といった大切な部分が責められていないと感じるため、安心して自分自身の行動について振り返ることができ、積極的に改善しようとしたり、成長しようと挑戦したりします。

やる気にさせる褒め方

行動とアイデンティティーを結びつける

叱る時には行動とその人のあり方を結びつけないといいましたが、褒める時には相手と行動を結びつけるようにします。相手と行動を結びつけて褒めることで、褒められた相手は自分の存在が認められたと感じ、自己重要感や自己肯定感のアップにつながります。

褒める時に効果的な声かけ

例えば、コピーをとってきてくれた部下に対して「コピーをとってきてくれて、ありがとう」という声かけももちろんいいですが「○○さんは気が利きますね」と声かけをすることで、部下の存在そのものを承認していることにつながります。課題をきちんとやってきた生徒に対しては「宿題をきちんとやっていますね」よりは「○○さんはまじめでえらいですね」と褒める方とさらにやる気を引き出すことができます。

今回は人をやる気にさせる叱り方・褒め方をご紹介しました。上記のスキルを使ってやる気を引き出すために必要なもう一つの要素は「相手のことをよりよくしたい」という気持ちです。「気持ち」と「スキル」がともなって初めて、人をより良い方向に導くことができるのだと思います。

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