今日のテーマは、「夏の過ごし方」です。
今年は梅雨が長かったために、このまま秋?と思っていましたが、8月に入って、しっかり真夏の天気が続いています。
夏の直射日光は、地球上のすべての植物や生物からエネルギーをうばいます。特に、湿気の多い、蒸し暑い日本では、3つのドーシャ(生命エネルギー)のうち、ピッタが蓄積され、体力・消化力、抵抗力が一年のうちでも最も低くなるので、しっかりケアが必要です。
ドーシャについては、ヒント#5で詳しく説明しているので、ぜひお読みください。
夏の症状
ピッタは、「温、油、軽、鋭」という性質があります。ピッタが過剰になると、胸やけ、下痢、皮膚の炎症、イライラして、怒りっぽくなるという症状があらわれます。まさに、今の季節、こんな方が多いのではないでしょうか。
気温や湿度の影響だけでなく、外と室内の気温差や冷たい物で胃を冷やして、消化力がさらに低下して、体のだるさや食欲不振になる、夏バテの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
夏バテは、「胃腸が弱っている」と言うことなのです。
夏の暮らし
過ごし方の工夫
熱い外気にさらされないようにして、エアコンをうまく利用するといいでしょう。私は、夜、暑すぎて寝不足になり、体力が下がるのをさけるために、エアコンはつけたまま寝ることにしています。ただ、室温30度の高め設定です。それでも、一晩中エアコンの部屋で過ごすと体全体がだるく感じるので、朝お風呂に15分ほどつかって、汗をおもいっきり出しています。
清涼感の工夫
部屋には、水槽や花を置いて、清涼感を感じる工夫をするといいでしょう。
短い昼寝
アーユルヴェーダでは、昼寝は禁忌事項になっているのですが、夏は昼が長く、体力も消耗しやすいので、10分くらいの短い昼寝をおすすめしています。
軽い運動
激しい運動は避けた方がいいですが、水泳、森を歩く、木陰の山歩きなどはおすすめです。
寒色系の衣類
洋服は、白かあるいは、青や緑などの寒色系をおすすめします。外に出る時は、帽子や日傘はお忘れなく、日傘で体感温度が10℃も違うそうです。感染症予防のため、マスクがすすめられていますが、夏の屋外では熱中症のリスクがあります。外では、一人で行動し、口をあけずに歩くことで、マスクをしなくても、感染リスクを回避することができるといわれています。
夏の食べ物
食べ物は、塩味、辛味を控えて、甘味、苦味、渋味を多くとってください。
ピッタの「温」の性質を下げるために、冷やすと考えがちですが、アーユルヴェーダでは冷やすということはせず、熱をとるという考え方になります。それに効果があるのが、甘味、苦味、渋味です。
甘味といえば、お米です。消化力もおちているので、雑炊してはいかがでしょうか。
調理にあたり、米飯をいったん水で洗い、表面の粘りをとってから加熱し、さらっと仕上げたものが雑炊です。果物でいえば、ブドウや桃をおすすめします。甘味が濃く、冷性の性質もあります。柔らかく、消化にもやさしいです。
その他、キュウリ、ゴーヤ、なす、スイカなどのウリ科の野菜も熱をとるのにお勧めです。
夏バテ対策の間違い
夏バテになった時、栄養をつけようとお肉を食べる方もいらっしゃいますが、お肉は消化に重く、かえって胃の負担になります。
夏バテになったら、食事は極力軽くして、少し汗をかくような軽い運動をして、白湯で胃を温める、涼しいところで早めに寝る、これが私の回復方法です。ぜひ、お試しくださいね。
これからしばらく暑さが続きます。参考にしていただき、元気に夏を乗り切りましょう。