皆さま、こんにちは。山田いずみです。
暦は「大寒」を迎えました。一年のうちで最も寒さが極まるこの時期、東北や日本海側からは連日のように大雪の便りが届いています。
この「寒のうち」は、古来より日本酒や味噌の「寒仕込み」が行われる季節でもあります。雑菌が少なく、厳しい冷え込みの中でゆっくりと時間をかけて発酵させることで、味に深い奥行きが生まれるのだそうです。私たちの人生においても、一見停滞しているように見える「冬の時期」こそが、内側の豊かさを醸成するために必要なプロセスなのかもしれません。
寒冷の海が育む、生命の脂
先日、お料理教室で「ワラサ(ブリの若魚)」をさばく機会がありました。3kgを超える立派な魚体は、背骨も太く一苦労でしたが、その脂の乗りには自然の生命力を感じずにはいられませんでした。
寒冷な海で生きる魚の脂には、固まりにくい不飽和脂肪酸(EPAやDHA)が豊富に含まれています。血液の流れを整え、脳を活性化させると言われるこれらの成分は、厳しい環境を生き抜くための知恵そのもの。さらに、酸化を防ぐビタミンEも豊富に含まれているという自然のバランスの妙には、いつも驚かされます。
瞑想としての、七十二候
そして今日、1月20日頃は七十二候の「款冬華(ふきのはなさく)」にあたります。 一年で最も寒い日でありながら、雪の下ではふきのとうがそっと花を咲かせ始める。そんな変化の兆しを捉えた言葉です。
七十二候の面白さは、目に見える大きな変化だけでなく、自然界や動植物の微細な動きに意識を向けていくところにあります。これは、マインドフルネスや瞑想と同じ。外側の喧騒から離れ、静寂の中に隠された「真実」を汲み取る知的なレッスンでもあります。
カパの鎮静と、春への準備
アーユルヴェーダの視点で見れば、苦味を持つふきのとうは、これから春にかけて増大しやすくなる「カパ(水のエネルギー)」を鎮静させてくれる大切な食材です。
自然界はすでに、春の「重さ」や「停滞」を予測し、それを解消するための恵みを準備してくれています。私たちの体もまた、ふきのとうの苦味を借りて、春に向けたデトックスの準備を始める頃なのです。
しばらくは厳しい寒さが続きますが、どうか足元に咲き始めた小さな「兆し」に目を向けてみてください。冷たい空気の中にも、確かな春の香りが混ざり始めていることに気づくはずです。
温かな白湯を手に、どうぞ心穏やかな冬をお過ごしください。
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「自らの存在価値を再定義し、人生をより高めていく一助となりますように」

